コラム
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能「鉄輪(かなわ)」の見どころ
前記事の予告通り 今回は「鉄輪(かなわ)」の見どころを!!!!
- 能「鉄輪(かなわ)」 前田和子
新しい妻を娶った夫。
捨てられた女は貴船の神に祈り、一方、夢見の悪い夫は陰陽師 安倍晴明を頼ります。
貴船神社とは京都、洛北にある神社で平安遷都以来、賀茂川の水源として水をつかさどる神を祀っています。
この神が、はたして人の世の愛憎の問題の解決にいかほどの力を持つのかはわかりませんが、
和泉式部は夫の愛を取り戻そうと祈り、宇治の橋姫は丑の刻詣をして憎い男女を呪ったとのこと。
水の神でありながら、こうした揉め事を持ち込まれる貴船の神。
都郊外の山深い神社という立地条件が、人知れず願掛けに通うには適していたのかもしれません。
男が頼った陰陽師とは陰陽寮という役所の職員です。
天文、暦などに携わり、中国伝来の陰陽五行の法を用いて占い、呪術を行いました。
安倍家、賀茂家の世襲により秘術化されたところから、術を用いて悪霊と戦う陰陽師のイメージが
できあがったようです。中でも安倍晴明は有名で、小説、映画などでおなじみの方もいらっしゃることでしょう。
題名の「鐵輪」とは「五徳」のこと。
本来、鉄の輪に三脚をつけたもので、炉や火鉢などの中に立て、釜などを載せるためのものです。
舞台に登場する鬼となった女の頭をご覧下さい。 (以上 女流 能 関西観世花の会より抜粋)